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トレラン初心者が五ケ山脊振クロストレイルを走ってきた

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昨年10月になんとなくトレランを始めてみた結果、まんまとはまってしまってついにはレースにエントリーして走ってきました。走行距離32km、累積標高2200mのコースを制限時間8時間で走るこのレースは福岡県と佐賀県をまたぐ脊振山系の山を巡るコースを楽しめます。自然を存分に感じながら走るトレイルはきつくもあり、時に爽快感もある走りごたえのあるレースでした。これからトレランを始めたい人の参考として、僕が取り組んだ事を書いていきます。

動画でもレースの様子をアップしています。Youtubeチャンネルで公開してるので是非見てください。
初めてのトレラン大会で32km走ってきた – 2023年 第3回五ケ山脊振クロストレイル

目次

  1. 五ケ山脊振クロストレイルとは
  2. トレラン初心者がレースに挑戦
  3. 10月 最初のトレラン
  4. 11月 走り方を修正する
  5. 12月 ほとんど練習できず
  6. 1月 背振山系で練習再開
  7. 2月 最後の練習
  8. いよいよレース本番
  9. 初めてのレースを完走してみて分かったこと

五ケ山脊振クロストレイルとは

2023年で第3回を迎えるトレランの大会です。宮崎県のユニバーサルフィールドという企業が主催のレースで、シングルとダブルのコースにエントリー可能です。
五ケ山脊振クロストレイル公式サイト

ちなみにダブルは32kmx2周を8時間で走るコースになるため、シングルを4時間以内に完走した実績がないとエントリーできないそうです。

実際に走るコース。画像は公式サイトより引用

トレラン初心者がレースに挑戦

実はプライベートでどんなスポーツであれこんな大会に出たことがなく、今回が初めての経験でした。大会出るのってめちゃくちゃ楽しい!と思ったのでめちゃくちゃきつかったにも関わらずまた別のレースにエントリーすることを考え始めています。

1人でエントリーしたので、ほとんどの時間が単独行動なんですが道中いろんな人と話させてもらったり、エイドに立ち寄って自衛隊の方に応援してもらったりと、非常に楽しいレースでした。32km走り終わる頃には心身ともにボロボロでしたが、なんとも言えない爽快感を覚えました。控えめに言って本当に最高でした。

初のトレランレースの結果

初のトレランのレースの結果は5時間15分での完走でした。順位は総合で75位。初めてのレースにしては十分だったかなと思います。何よりロードでも20km以上走った事がない自分が山の中を30km走れるようになったというだけで上出来でしょう。

そして10月以降、3/12のレースに出るまでに行ったトレイルでの練習は11回です。ロードを入れると30回程度の練習でした。明確に目標にはしてなかったけど、月間100kmくらいの距離を走ってました。

練習で行ったこと

とにかく走って慣れる、に尽きます。動画を見たりネットで調べたり、予習も頑張りましたが、やっぱりコースをちゃんと走れるようになるためのスタミナと筋力が必要不可欠なので、とにかく山に入って走り回ることを頑張りました。きつさになれるのと、自分のスタミナの限界を知りながら走れたのはかなりの収穫でした。ここを乗り切ればまた一歩前進!と自分を鼓舞するモチベーションにもつながった気がします。

走り方の面では、フラットに着地できるようにフォーム改善を意識しながら練習していました。特にくだりでは踵から着地すると怖いのでできるだけ踵から着地しないようにロードでの練習時点から改善を意識しました。

そして今思い返しても早朝から山に入って鳥の囀りを聞いたり、木漏れ日を感じたり、土を踏み締める音を聞いたり、風と木のざわめきを感じながら走るのは最高に気持ちがいいです。歩くのも楽しいんですが、走りながら自然と一体になった感覚に包まれるのは何とも言えない快感を覚えます。走り終わったらおいしいパン屋に寄って好きなパンを買ったり、どこかでコーヒーを買ったりしてホッと一息つくのは最高の体験でした。そしてこの時まだ午前中なんですよね。1日が長く感じる。
ちなみに、飯盛山を走った後にBLUE JAMというお店に行って2つくらいパンを買って帰るのが好きです。美味しいですよ。(ボソッ
BLUE JAM

個人的には行動食として持っていく羊羹を食べるのが一番楽しみでした。スポーツ羊羹などではないです。スーパーやコンビニに売っている普通の羊羹です。甘党オブ甘党なのでこれが本当に楽しみで仕方ない。羊羹なんてじじくさいと言われればそれまでですが、好きなものは好きだし、こんなにうまいものを生み出した人に責任がある。

10月 最初のトレラン

初めてのトレランは市内の低山、油山でした。特に理由もなく、なんとなく簡単に走れそうという印象で選びました。なにも分からずにとにかくやってみようという軽い気持ちで始めたので、登りだろうが下りだろうが全部走ろうとして心臓が破裂しそうな思いをします。そして初めてのトレランの記録はこちら。

油山でトレラン練習 / アラツケイスケさんの油山(福岡県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

飯盛山にチャレンジ

初めてのトレランで心臓が破裂しそうになり、いつも登山であんなに登ってるんだからそんなはずはない、コンディションが悪かっただけだといい聞かせ次は飯盛山にチャレンジします。結果寝不足にやられてキツすぎるため早々に撤退するはめに。この頃はそもそも登りや下りの走り方を全く意識していませんでした。とにかく全部走る。それがトレランだ。という思い込みです。

飯盛山トレラン練習 / アラツケイスケさんの日向山(福岡県)飯盛山(福岡県福岡市西区)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

11月 走り方を修正する

2回走った中で何かおかしいのに気づいたので、足が終わらないように計算しながら走り始めることを意識し始めます。この頃からYoutubeでトレランを検索してよく見始めるようになりました。ガチオさんのチャンネルは今もよく見るチャンネルの一つです。あとは上田瑠偉選手のチャンネル。次元が違いすぎるけど見てて楽しいです。あとは福岡の山をメインに走られているMountain Runnerさんのチャンネル

勉強や下調べをして、もう一回油山を走りました。手応えを感じたのでもう一回飯盛山に挑戦。ヒイヒイ言いながら叶岳までのピストンならできるようになり、もっと走れるようになるぞ、という手応えを掴みます。

飯盛山トレラン再チャレンジ / アラツケイスケさんの日向山(福岡県)飯盛山(福岡県福岡市西区)叶岳(福岡県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

飯盛山周回を狙う

次は少し距離と累積標高を伸ばしてみようと、飯盛山の周回を狙います。けどこの頃はまだアップダウンに翻弄され、全然走れず時間が過ぎるばかり。目標にしてた周回を途中で断念してショートコースに切り替えて下山します。距離的にはようやく山の中を10km走れるようになりました。けど2時間半も時間がかかっています。この頃はまだ自分の実力と走り方のギャップを埋められていなかったためがむしゃらに走っていた頃です。トレランきついけど楽しい、という思いが原動力です。

飯盛山トレラン / アラツケイスケさんの日向山(福岡県)飯盛山(福岡県福岡市西区)高地山(福岡県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

飯盛山周回に成功

11月、ついに飯盛山を周回できるようになりました。後半は足が終わってかなりキツく、タイムも13kmで3時間半かかっていますが無事に目標達成することができました。11月の終わりには、約1時間タイムを短縮できるほど走れるようになってきました。(その記録は残念ながらうまく計測できていませんでした)

飯盛山トレラン / アラツケイスケさんの日向山(福岡県)飯盛山(福岡県福岡市西区)叶岳(福岡県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

自分の走り方が変わってきた

11月終盤になると少しずつペース配分や休み方、自分のスタミナの限界を掴んできます。何より、コースを何度も走って得意な箇所や苦手な箇所を把握し始めたことで走り方が大きく改善され始めました。コースを知っていることにより、迷わず進むことができるのでちょっとしたロスをカットできるようにもなっていました。
あとは、調べ物をしたり動画を見始めたことで、トレランだからと言ってなんでもかんでも走ればいいわけではない、と理解しはじめたのが1番の収穫だったような気がします。

12月 ほとんど練習できず

12月は天気が悪かったり、体調もすぐれずという日が続いたためほとんど練習できず。レースエリアを走りにいったものの、天気が悪かったこともあり気分が乗らなかったため登山口まで走って引き返してしまう。この時はまだトレランザックを持っていなかったため、軽装備だったことから何かあった場合のリスクヘッジも考慮しての判断でした。

1月 背振山系で練習再開

ようやく天候的にも走れそうな週末を迎えたため、九千部山を周回するコースを走り、本番コースを意識し始めます。この頃になると10km程度では特別疲労を感じないほどに慣れてきます。だけどこのあと足を痛めてしまい、1ヶ月ほど走れない期間が続きました。レース開催日は近づいてくるのに練習できない期間が続き、焦りを覚え始めます。

この間にトレランザックとソフトフラスコを購入し、2月の練習再開に備えました。トレランザックを買うまでに相当悩んで、サロモンにするかノースフェイスにするかでかなり悶々と悩んだ末にノースフェイスを購入しました。ちなみに今はサロモンのSense Pro 5が欲しいです。

そして動画を見てクロストレイルの前年の参加者の方の走りを見たり、コースの様子を把握したり、走れないなりに予習を進めていました。同時期にストレッチをよくやるようになりました。僕は相当関節が硬いらしいです。

2月 最後の練習

2月中頃になりようやく走れるコンディションになったため練習を再開。最後の練習としてほぼ本番と同様のコースを走ります。32kmを走破できたので間違いなくレースを完走できる手応えを掴む。(試走禁止区間が含まれてました。通過してしまってごめんなさい🙏)

走れない期間が続いていたものの、走れるようになったら32km順応のためにLSDでできるだけ長時間走ったり、ハーフマラソンを何度かやったり、平日もできるだけ走る回数を増やしたり、ロードでの練習も意識的に多めに行っていました。並行して2月末くらいから減量にも力を入れ始めました。2〜3kgは落としました。あとは序盤からやっていたスクワットや筋トレの回数を増やしました。減量し始めたので食べることばかり考えていて、レースが終わったら絶対にハンバーガーを食べると固い誓いを立てました。(レース後に無事テリヤキバーガーを食べる。夕食にはピザも食べる)

五ヶ山脊振クロストレイル試走 / アラツケイスケさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ

いよいよレース本番

そしてついにレース当日。練習も調整程度にしておき、大きな負荷を与えないようにし、行動食をきっちり準備して臨みました。ちなみに装備と行動食は以下の通りです。雨具は持っていない方も多数だった印象ですが、登山ではいつも持ち歩いてるので必携品として今回携行しました。午後から天気が崩れる予報もありました。

高過ぎる気温にやられてしまう

この日は最高気温が20度くらいまで上昇する予報だったこともあり、自分でも思っていないほどに体力の消耗が早かった気がします。加えて初めて大人数の中に紛れて走ることからペースも乱れながら走るためそういう難しさを感じながら走ることになりました。そのため足にダメージが蓄積するのが早く、想定外という程に足が攣り始めるのが早く、蛤岳に登る前からその兆候を見せ始めてしまいました。もちろんこのあとしっかり攣ってなんども立ち止まっています。本番の厳しさよ。

それでも楽しいトレランの大会

そういうトラブルはあったし、なんなら腰も痛くなったし、脇腹も痛くなって、痛みのオンパレードだったけど、大会はめちゃくちゃに楽しく本当にいい経験でした。トレラン好きな人が250人くらい集まってるのでそりゃ楽しくなるよね、って思います。エイドに立ち寄ったり、途中でいろんな人と話したり、足が攣ってるところを助け合ったり、みんなライバル同士なので競い合ってるはずなんですが、ちゃんと最後までゴールしよう、という気持ちでサポートしあえる雰囲気はとてもポジティブなものでした。レベルが高くなるとまた違うのかもしれないですが。

初めてのレースを完走してみて分かったこと

今回初めてのレースを走りました。無事完走もしたし、楽しい思いもできたし、色々とハッピーだったんですが、もっとパフォーマンスをあげるために色々感じたこともありました。

スタートで先頭集団に混じる、というのは最初の登りでの渋滞を避けるためです。いつも1人での練習だったので分からなかったんですが、数十人レベルの渋滞に入り込んでしまうと、先に進みたくても進めなくなってしまうため、かなりタイムに影響します。もし最初に先頭集団に入る計画を持っていれば5時間切ってのゴールができていたかもしれないと少し悔しくなりました。

足が攣った時のプランですが、攣らないようにするのももちろん大事だと思いますが、攣った時に食べるゼリーを持っている方もいたそうです。そういうものを準備しておけばいいなと後から後悔しました。

筋力の件は主に登りでの課題です。正直後半になって足が上がらないからペースが出ない、ということばかりで、スタミナは十分に残ってるのに足が嫌がって進めないということが多くありました。下りでの負荷ももちろん考慮すべきなんですが登りが顕著にペースダウンしてしまうため、困ったものだ、という感じです。これは7月までに何とかしたいなと思ってます。

でもちゃんとゴールできた初めてのレース

初めてのレースを振り返りましたが、なんだかんだでちゃんと完走できたし、総合順位でも75位と悪くはない成績だったかなと思います。これに懲りず次は阿蘇の気持ち良い景色のなかをしっかり走ってきたいと思います。そして無謀にも英彦山峰入りトレイルが開催されるなら、それにも出てみよう、などとさらに無茶なことを考え始めました。そして球磨川リバイバルレースの100マイルコースの動画を見て、何だこの楽しそうなレースは、と思い始めているのでそのうち100マイルにも出るとか言い始めるんだろうかとソワソワしています。僕はあくまでも登山の人です。走る人ではなかったはずだと言い聞かせていますが、走るのがめちゃくちゃ楽しいです。

でも次回は背振山系全山縦走をやる予定なので、まずはそれを楽しもうと思います。これは一切走りません。しっかり歩くのを楽しもうと思います。全長70km歩きますが、天候に恵まれれば福岡と佐賀の県境を歩くこのコースをきっと楽しめることでしょう。さて何を食べようかと、食べ物に思いを巡らせています。おいしいもの持っていかないとなぁ。

最後に、Youtubeチャンネルもありますので、是非チャンネル登録や高評価お願いします🙏
AFTER HOURS – 登山好きのWebデザイナーの山チャンネル

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